AMS写真館では、店頭ロビーにて写真に関する書籍を取り扱い、販売いたしております。
今月おすすめさせていただく2冊のご紹介です。
●中山陽写真集 「断層 筑豊、この滅びざるもの」 (非売品)
●写真家 三宅章介の書評 「Typology for Traces of Gable Roofs 切妻屋根の痕跡のための類型学」(¥3,300 税込)
「断層」
五木寛之がこの写真集の寄せ書きに、筑豊の不思議な力とはその近代の日本の根の国の息吹ではないだろうか。
悲惨さの中にあって、常に一筋の光のようにそこに射している人間たちの吹っ切れた逞しさ暗さにも失われない明るさこそ筑豊を他の土地と分かつ一点に違いない。
どんな悲劇的な場面を描いた写真にも、むしろこちらの目を引きつけて離さぬ魅力のようなものがあった。
と書き寄せている。
皆様にもそれぞれの思いを感じてもらいたい写真集です。
「Typology for Traces of Gable Roofs 切妻屋根の痕跡のための類型学」
掲載の写真はおおむね痕跡だけではあるのだが、それらにはかつての家屋がたたずんでいるかのように見えてしまう。
壁の変色、日焼け、カビ、質感・・いろんなものが混じってその昔と今をつないでいる。
その家にはどんな住人がいたのか、、、想像が膨らむ写真集です。